完成のためのカンセイ。
どんな事業を行うにも「モノ」「カネ」「ヒト」とよく言われる。企画段階で「カネ」は金融機関様との相談で見通しがたつ。「ヒト」は鳥取で活躍されている講師の方々に快諾いただけたので見通しが立っている。「モノ」についてが今回は悩ましい。融資の見通しが立った段階でもちろん、新築並みの校舎へ改修することは可能である。
悩みに悩んだ挙句、ここでやりたいことを優先させることにした。
R³academyはこれからの人材を育成する場所である。今後事業を企画し、運営し、起業を目指す際に多かれ少なかれ、「建物」については人任せにできない。
自分のイメージと建築サイドとのイメージの共有は最も難しく、多くの場合課題が山積する。
そんなことすらも、経験できる場にしたい。鉄骨の錆をとり、磨き、錆止めを塗り、下色を塗り、仕上げを塗る。塗料の発注のタイミングやどこまでなら色の変更が可能なのか。そんなことも学んでもらいたい。建物が仕上がるためのカンセイを磨く機会はそう多くない。だから、校舎は一見未完成でも良いと決めた。未完成なのは、決して途中止めではない。(もちろん経費をケチったわけでもない)ここで学ぶ生徒の「余白」として残すことにする。
学びの中で、塗ればよい。磨けばよい。変えればよい。そのこと自体も企画すればよい。
だから、「余白」のある完成を目指すことにする。これが最も難しい建築の発注になってしまうのだが。。。
倉庫には、サップボード、シーカヤック、ファットバイクなどのアクティビティで使用する道具が置かれる。もちろんそれらをメンテナンスする道具やライフジャケット、ヘルメットなどの装具品も収納する。ここは、そんな道具が置かれ、どうすれば機能的であるかを考える教材だ。だから、給排水と錆止め、照明までの工事で完成とする。
2Fは教室。壁と天井は化粧べニア仕上げ。床はコンクリ。生徒一人ひとりの手元が照らせるライト。正面に学校ロゴ。これだけを決めて後はグループワークがしやすい机とイス。PCの電源を取りやすくする工夫。採光は十分だが、電子黒板の反射が気になりそうだ。ここは、教室?office?と思われるような空間を完成とする。
ここは、シャワールーム。海の家のシャワールームをイメージして、掃除とメンテナスがしやすいように。もともと調理室だった部屋なので排水溝は残して、衛生的で、使いやすさを目指して完成とする。
1Fはカフェ&教室スペース。カフェの営業許可基準をまずは目指す。ここには給排水がないから、まずは引き込み工事が先行。さてさて、何までを完成にするのかこの部屋が一番の難問だ。
完成に向けたカンセイを研ぎ澄ませながら、開校に向けた準備は粛々と進む。
生徒募集のスケジューリングは概ね完成した。(スケジューリングに長けたスタッフがサラっとやってくれた)教育課程、時間割案もこれまた完成した。生徒募集要項も完成。オープンキャンパスのチラシも完成。学校パンフレットも完成。
地域住民の皆様への内覧会、講師陣とのキックオフ会、高校の先生への説明の日程調整も概ね終わった。
引き渡しまで残り12日。急ピッチで完成へと向かっています。
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